願わくば、この先もずっと・・・
ああ、嫌だな。今日で彼と食卓を囲むのも最後なのか。元々こっちに仲良しの友達がいるわけでもない。だから休みの日ですら一緒に夕食を食べてた。
『琴子さんって呼んでいいですか』なんて言われたのも随分前の事に思える。それなのにもうそれも出来なくなるなんて。
また私の楽しみが減ってしまう。それだけじゃない。今になって気づいた。こんな気持ち気づきたくなかったのに。
『鈴木くんのことが好きなの。付き合ってくれないかな』
『実は俺も君のことが好きだったんだ』
お決まり少女漫画のテンプレートらしき場面に出くわしたのは今日の昼休み。中二階の休憩スペースでコーヒーでも飲もうかとやってきたところだった。
はっきりと聞いた『鈴木くん』という名前。あの子は受付の安永さん。可愛くて気立てもよくてみんなから好かれている。そっか、二人は付き合うのか。
途端彼との時間がなくなるという現実に気がついて胸が苦しくて締め付けられるような思いに駆られた。
《今日は買い物に行ってから寄ります。晩御飯の希望はありますか?》
終業時間10分前、彼から届いたメッセージ。私は本当にこれで最後なのかと泣きそうな気持ちを抑えつつ、《車麩の肉じゃがが食べたい》と返事をした。
『琴子さんって呼んでいいですか』なんて言われたのも随分前の事に思える。それなのにもうそれも出来なくなるなんて。
また私の楽しみが減ってしまう。それだけじゃない。今になって気づいた。こんな気持ち気づきたくなかったのに。
『鈴木くんのことが好きなの。付き合ってくれないかな』
『実は俺も君のことが好きだったんだ』
お決まり少女漫画のテンプレートらしき場面に出くわしたのは今日の昼休み。中二階の休憩スペースでコーヒーでも飲もうかとやってきたところだった。
はっきりと聞いた『鈴木くん』という名前。あの子は受付の安永さん。可愛くて気立てもよくてみんなから好かれている。そっか、二人は付き合うのか。
途端彼との時間がなくなるという現実に気がついて胸が苦しくて締め付けられるような思いに駆られた。
《今日は買い物に行ってから寄ります。晩御飯の希望はありますか?》
終業時間10分前、彼から届いたメッセージ。私は本当にこれで最後なのかと泣きそうな気持ちを抑えつつ、《車麩の肉じゃがが食べたい》と返事をした。