ハイスペックイケメンなんてお呼びじゃない!~バツイチナースは恋に無関心~
新たな顔を見てside航平
今日事務所に離婚協議に来ていたご夫婦。

もう無理そうだと傍から見ても感じていたが奥さんは妊娠している。

出来ることなら子どものためには両親が居た方がいい。
この間の遊園地での弥生ちゃんをみたらそう思った。

ただ、その際仲が良くなければ意味は無いとは思う。


このご夫婦はすっかり冷めてしまっている。

それならばいっその事と言うのもあるだろう


今は慰謝料と養育費で揉めている。


『俺の子かも分からんのだから養育費は無しだ!』


『あんた何言ってるわけ?!私はあんたと違って不貞行為なんてしてないわ!!正真正銘あんたの子!』

『しかもそんな事言う奴とは居られないけど、産んで育てるしかないからその分責任として出しなさいって言ってんの!!』


『はぁ、じゃあ産まれたらDNA鑑定をしてそれで証明されたら払う。』


『ホントにどこまでも自分勝手な男ね!!!えぇ、良いわよ!!絶対にあんたの子だしね!!!養育費はこの子為の権利よ!絶対に譲らないからね!』


ここでも喧喧囂囂とやりあっている。
でもこれで落ち着いてきた様だ。

先は見えたので。


『分かりました。では慰謝料と養育費の請求で決まりですね。
養育費に関しては産まれた子と父親が親子関係が立証されたら払うと言うことでよろしいですか?』


『えぇ、構いません』

とはドライなままの夫


『こちらも初めからこの請求でしたので構いません。』


『ではこちらにサインをお願いします。』


離婚に関する協議内容をまとめたものに了承の旨をサインしてもらう。

そこまで済んだところで異変が起きた。


『あ!!、くっ…』


『どうされました?』


『ごめんなさい、度々痛くはなっていたのだけど。
どうもこれ陣痛だったみたい。取り決めができて安堵した途端に痛みが増してきました。』


これはまずいととりあえずビル内の婦人科に緊急事態の連絡を入れ診てもらう事にした。
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