どんな君でも、愛おしくてたまらない。
教室までの道のりが、やけに長く感じた。
ようやく教室の前に着いた。
扉に手をかけようとした、そのとき。
「あいつ、今日休みかな?」
クラスの男子の刺々しい声が耳に入って、手を止める。
あいつって……わたしのこと?
そんな気がしてならなかった。
「昨日午後いなかったし、そうなんじゃね?」
「いないほうがいいよな」
……やっぱり、わたしのことだった。
耳を塞ぎたくても、恐怖で体が固まって、思うように動かせない。
心臓が、ギシギシ軋む。
「てか、昨日のやばかったよね」
「矢崎さんの腕でしょ?」
「血が出てなかったってやつだよね?ちょー怖っ」
今度は、女子の会話が聞こえてきた。