どんな君でも、愛おしくてたまらない。




お母さんとお父さんが……死んだ?


本当に?


もう、会えないの?



涙が、こみ上げる。



『そんなのウソだっ』



信じたくない。


だって、ついさっきまで一緒にいたんだよ?


クリスマス楽しみだね、って。

プレゼント何かな、って。



笑って過ごしていたのに。


信じられないよ。




『お母さんとお父さんが死んだなんて、ウソに決まってる!』



左腕を振り上げて、ドンッ!、とベッドを叩く。



……あ、れ?


薄っぺらかったはずの違和感が、急激に存在感を出し始めた。



なんか、変だ。




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