溺愛執事に花嫁教育をされてしまいそうです
「……っ──」
執事服をキッチリ身にまとっている
橘に対して、ありすは華奢なネグリジェに
ガウンを羽織ったままだ。
薄手のネグリジェを通して、
硬い服の感触を感じる。
ギシリとベッドのスプリングの弾む音が聞こえる。
橘はありすの耳の横に肘をついて、
耳元に唇を寄せた。
「た……っ」
橘さん、とすら声が出ない。
ぎゅっと心臓が痛い。
跳ね上がるような鼓動が体中を支配して、
咄嗟に体が動かなくなってしまった。
ふっ……。
次の瞬間、笑むような吐息を耳元に感じる。
肘をついたまま優しい指先が
ありすの洗いたての髪を撫でると、
指先でくるくると弄ぶ様にした。
弄んでいる髪の先を
唇に押し当てるようにして、
橘は小さく笑みを浮かべて
ありすのことを上から見下ろした。
その妖艶な視線に、
ありすの胸はドキドキと熱っぽい鼓動を刻む。
「……お嬢様?」
ふっと目じりに微かなしわを寄せて、
柔らかく微笑まれ、優しい声を掛けられる。
「……ドキドキしていらっしゃいますか?」
くすっと唇が笑みを浮かべると、
そっと頬に一瞬掠る。
トクンと心臓がまた跳ね上がり、
ありすは思わず眉を下げて切なげな顔をした。
「……ドキドキ、します……」
うるりと、目元が潤む。
はっとして、橘はありすの手を引き、
元のように座らせた。
執事服をキッチリ身にまとっている
橘に対して、ありすは華奢なネグリジェに
ガウンを羽織ったままだ。
薄手のネグリジェを通して、
硬い服の感触を感じる。
ギシリとベッドのスプリングの弾む音が聞こえる。
橘はありすの耳の横に肘をついて、
耳元に唇を寄せた。
「た……っ」
橘さん、とすら声が出ない。
ぎゅっと心臓が痛い。
跳ね上がるような鼓動が体中を支配して、
咄嗟に体が動かなくなってしまった。
ふっ……。
次の瞬間、笑むような吐息を耳元に感じる。
肘をついたまま優しい指先が
ありすの洗いたての髪を撫でると、
指先でくるくると弄ぶ様にした。
弄んでいる髪の先を
唇に押し当てるようにして、
橘は小さく笑みを浮かべて
ありすのことを上から見下ろした。
その妖艶な視線に、
ありすの胸はドキドキと熱っぽい鼓動を刻む。
「……お嬢様?」
ふっと目じりに微かなしわを寄せて、
柔らかく微笑まれ、優しい声を掛けられる。
「……ドキドキしていらっしゃいますか?」
くすっと唇が笑みを浮かべると、
そっと頬に一瞬掠る。
トクンと心臓がまた跳ね上がり、
ありすは思わず眉を下げて切なげな顔をした。
「……ドキドキ、します……」
うるりと、目元が潤む。
はっとして、橘はありすの手を引き、
元のように座らせた。