もう一度、あなたに恋していいですか
朝は6時の目覚まし時計の音で目を覚ました。
もう朝、か。
重い身体を起こして、目覚まし時計を止める。
ベッドの下を見ると散らばる衣服。
自分の身体には何も衣服を身に付けていなかった。
私、あのまま寝ちゃったのか。
昨日は圭介さんと一緒に帰ってきて、共にシャワーで濡れた身体をあたためたあと、ベッドで抱き合った。
そのあとハンバーグを食べて、もう一度ベッドへ行って…
終わったあとのことは記憶が曖昧だった。
お酒も飲んでいたし、圭介さんを見送らずすぐ寝ちゃったのかな。
机の上の携帯に手を伸ばし画面を開くと、昨日の22時15分に圭介さんからメッセージが来ていた。
”疲れているみたいだから起こさず帰ります。また明日仕事でね。おやすみ”
私は文面を読んで、携帯をぎゅっと抱き締める。
そうじゃないの。
起こさないことが優しさなのはわかってる。
でも私は1秒でも長くそばにいて、少しでも長く彼を目に焼き付けたいの。
彼のそばにいれる時間を大切にしたい。
なんて、私が望んじゃいけないのにね…。