日常に、ほんの少しの恋を添えて
えっ――
はっと息を吸い込んだまま、私の体はドン!! という大きな音と共に床に叩きつけられた。
突然の衝撃に、頭が真っ白になる。
あれ…………私、落ち、た……?
脳が現状を理解するまで、数秒かかった。だけど分かった途端、激しい痛みに襲われた。
――いっ……!!
痛すぎて声も出せず、私は階段の踊り場で足首を押さえしばらく痛みに耐えた。
「っ、はあ……っ……」
やばい、変な汗出てきた。それに足首の痛さが半端ない。これは……完全に足首やっちゃった……
そうだ、専務から預かった書類、書類……
辺りを見回すと、そのクリアケースは私の横に落ちていた。取りあえず書類が無事だったことにほっとした。
気持ちを落ち着かせ、まず自分がすべきことを考えた。
「れ、連絡……しなきゃ……」
スカートのポケットに入れたスマホを取り出し、ハアハアと息を切らしながら、私は何とか花島さんに電話をする。
数コール後、「はい、花島です」という声が聞こえてきて、少しだけホッとした。
「お、疲れ様です、長谷川です。花島さん、お忙しいところ申し訳ありません、私……今総務に行く途中で階段から落ちてしまって、動けなくなってしま」
『ええっ!! なんですって!? ちょ、長谷川さんが落ちたの!?』
はっと息を吸い込んだまま、私の体はドン!! という大きな音と共に床に叩きつけられた。
突然の衝撃に、頭が真っ白になる。
あれ…………私、落ち、た……?
脳が現状を理解するまで、数秒かかった。だけど分かった途端、激しい痛みに襲われた。
――いっ……!!
痛すぎて声も出せず、私は階段の踊り場で足首を押さえしばらく痛みに耐えた。
「っ、はあ……っ……」
やばい、変な汗出てきた。それに足首の痛さが半端ない。これは……完全に足首やっちゃった……
そうだ、専務から預かった書類、書類……
辺りを見回すと、そのクリアケースは私の横に落ちていた。取りあえず書類が無事だったことにほっとした。
気持ちを落ち着かせ、まず自分がすべきことを考えた。
「れ、連絡……しなきゃ……」
スカートのポケットに入れたスマホを取り出し、ハアハアと息を切らしながら、私は何とか花島さんに電話をする。
数コール後、「はい、花島です」という声が聞こえてきて、少しだけホッとした。
「お、疲れ様です、長谷川です。花島さん、お忙しいところ申し訳ありません、私……今総務に行く途中で階段から落ちてしまって、動けなくなってしま」
『ええっ!! なんですって!? ちょ、長谷川さんが落ちたの!?』