エリート御曹司とお見合い恋愛!?
これだけを買うのに、なんとも言えない徒労感だ。コンビニを出たところで、人口密度が一気に下がり少し気を抜く。
ざらついた手触りのカップに口をつけると、じんわりとした温かさが口の中の広がった。不味くはない。けれど、同じフロアにあるカフェのコーヒーには、やはり敵わないと思った。
「美緒!」
カフェの方に目を向けていると、後ろから名前を呼ばれたのと同時に、左腕を取られたので私は心臓が口から出そうになった。おかげで右手に持っていたカップも揺れたが、蓋もしてあったので無事だ。
「倉木さん」
カップから意識をそちらに向けると、慌てた様子の倉木さんがそこにはいた。まさかのタイミングで出会ったことにどう反応していいのか分からない。すると突然
「大丈夫?」
と尋ねられ、私は当惑した。右手のカフェラテのことかと思ったけれどそうではないらしい。倉木さんは私の左腕から手を離してから、なにかを振り払うように髪を掻いた。
「いや、体調でも崩してるのかと思って。今週入って、朝も一度も顔を出さないから」
目をぱちくりとさせて倉木さんを見る。まさか、そんなふうに心配をかけてたなんて夢にも思ってもみなかった。なんだか悪いことをした気持ちになって、そうなると、もう私の負けだ。
ざらついた手触りのカップに口をつけると、じんわりとした温かさが口の中の広がった。不味くはない。けれど、同じフロアにあるカフェのコーヒーには、やはり敵わないと思った。
「美緒!」
カフェの方に目を向けていると、後ろから名前を呼ばれたのと同時に、左腕を取られたので私は心臓が口から出そうになった。おかげで右手に持っていたカップも揺れたが、蓋もしてあったので無事だ。
「倉木さん」
カップから意識をそちらに向けると、慌てた様子の倉木さんがそこにはいた。まさかのタイミングで出会ったことにどう反応していいのか分からない。すると突然
「大丈夫?」
と尋ねられ、私は当惑した。右手のカフェラテのことかと思ったけれどそうではないらしい。倉木さんは私の左腕から手を離してから、なにかを振り払うように髪を掻いた。
「いや、体調でも崩してるのかと思って。今週入って、朝も一度も顔を出さないから」
目をぱちくりとさせて倉木さんを見る。まさか、そんなふうに心配をかけてたなんて夢にも思ってもみなかった。なんだか悪いことをした気持ちになって、そうなると、もう私の負けだ。