隣の席の瀧くん




てなわけでーー、



「わっ、花やばいめっちゃ可愛いよ!お人形さんみたい!」


「やめてよ、杏」



謎にドレスを着せられてら状態。


そもそも、ミス、ミスターなんて行事この学校あったっけ?


…しかもよりによってあたしって。



「恥ずかしすぎて死にそう」


「なに言ってんの。
これで、瀧くんも惚れ直すわね」



…え?



「ほ、惚れ直す?かな?」


「当たり前よっ」




可愛い って言ってくれたりし、て。





「そもそも、横でもう惚れてる方1名いますけどね」


「え?」



チラッと横を見ると、王子様姿の壮ちゃんが真っ赤な顔して立っていた。




「え!壮ちゃん似合う!!」


「……お前もな、可愛い」


「は!?なに言ってるの?!壮ちゃん気持ち悪いよ?」


「ひでーな。俺はいつだって本気なのによ」



そう言って鼻をかく。

壮ちゃんはいつも照れると目を反らして鼻をかく癖もあったりする。






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