隣の席の瀧くん
次の日。
朝っぱらから奴のイジリが始まる。
「一ノ瀬花粉は大丈夫かー?あははっ」
「和あんたねぇ。
あれからとてつもなく大変だったんだからね、全く」
「どーせ、他の男とも話すな!とか言われたんだろ?可哀想に」
「可哀想言うな!」
あたしだってすこーーーしは分かるもん坂村くんの気持ち。
すると、
「おーい、花先輩!」
こちらを見て手招きするふわふわとした可愛い後輩くん。
そう!この子こそ杏の年下の彼氏くん。
「どうしたの?」
「すいません、これ杏きたら渡して貰えますか?昨日家に忘れてって…俺この後先生に呼ばれてて直接渡せないんですよ。絶対ないと困るやつだと思うんで」
と渡したのが携帯。
「アホすぎる。なぜこれ忘れる…なぜ家についてから気付く…」
「あいつたまに抜けてるんで!何で先輩宜しくお願いします〜!」
「ほーい!」
携帯なんてすぐ無かったら気付くでしょうよ。
てか、彼氏の家出てすぐ気付くでしょ。