これを運命と呼ぶなら聞こえはいいけれど
 


――出会って、付き合い始めて、もうすぐ3年。

あっという間だったような、途方もなかったような。そんな時間を、この人と一緒に過ごしてきた。


初めに手を出したのはわたし。
彼からは色々な「初めて」をもらってしまったけど、今思えばわたしの方からも彼にあげた「初めて」はたくさんある。


初めてちゃんと付き合った人。

初めてちゃんとデートをした人。

初めて誕生日プレゼントを贈り合った人。

初めて手料理を食べさせた人。

初めてパンツを洗濯した人。

初めて合鍵をもらった人。


それから、それから、




――ねえ大地。わたしはあとどれくらい、きみと一緒にいられる?




「……ん、ゆうか……?」


気配を感じたのか、大地が不意に目を覚ました。急に起き上がったかと思えば、彼はソファの脇に座っていたわたしにぐっと顔を近づけ、大きな手のひらで優しくわたしの頬を包んでくる。


「有果、なんで泣いてるの」

「うぅ……」


こぼれる声が、言葉にならない。
涙でぼやけて、きみの顔がよく見えない。

なんでだろう。どうしてだろう。

昨日も会ったのに。
今日の朝も一緒にいたのに。


大地、大地、


ねえすごく、会いたかった。


 
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