雨の日は君と。~先輩の香り~《続編》





机に突っ伏していると美玲が
近寄ってきてくれた


「風和、…大丈夫?」

「…うん」

「櫻井先輩と一緒に帰るんでしょ?」

「…うん」


「日代ちゃんに彼氏が櫻井先輩って
 言ってみたら?」

「…ダメだよ」


日代ちゃんは純粋に恋をしているのに
私が李月君の彼女なんて言ったら
傷つくに決まってる。

せっかくできた後輩の
傷ついた顔なんて見たくないよ…



「美玲も、私が
 李月君の彼女ってこと隠して?」

「…わかったよ、でも
 後悔はしないでね?」

「?…うん」


この時は美玲が言っていた『後悔』
の意味がわからずにいた






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