【完】君しか見えない


けれど当の本人は、その人数をなんとも思っていない様子で、むしろ飄々としている。



「本気にならない子選んでたんだけどね。
後腐れとかめんどいし」



さらりと言っているけど、とんでもないプレイボーイ発言だ。



なんだかもう、話の次元が違う。


カルチャーショックに頭はパンク寸前。



「今はいるの?」



「今はいねぇよ」



「私がいた頃は?」



「だれかと付き合ったこともなかった」



そっか。

あの頃はいなかったんだ……。



ということは、つまり、2年で30人もの女の子と付き合ったってこと……?



引っ越す前はだれとも付き合っていなかったことに心が救われるものの、やっぱり言いようのない複雑な気持ちが胸に広がる。

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