【完】もう一度、キミのとなりで。

そのままぎゅっと抱き寄せられるようにして、彼の胸に顔をうずめる私。


えぇっ!ど、どうしようっ。なんか……。


まるで片腕で抱きしめられているような体勢に、ドキドキしすぎて心臓がどうにかなってしまいそう。


碧空くんの体温が、シャツ越しに伝わってくる。


ドクンドクンと心臓の音が聞こえてくる。


心なしか、彼の鼓動も少し早くなっているような気がしたけれど、それ以上に自分の鼓動が早すぎてよくわからなかった。


碧空くんの体は細いけど、こうしてみると少したくましい感じがする。


ほんのりと碧空くんの匂いがして、それにまたドキドキして。


だけど、なぜだろう。妙に落ち着くというか、安心するんだ。


懐かしくって、心地よくて、このまま身を委ねていたいような、不思議な気持ち……。


恥ずかしくてたまらないはずなのに、そんなふうに思ってしまう自分がなんだかおかしかった。


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