【完】もう一度、キミのとなりで。

だけど、続いて彼がボソッと呟いたその言葉は、なぜだか少し寂しそうにも聞こえた。


風邪のせいもあるとは思うけれど、やけに元気がなくて。


やっぱり一人で心細いのかな。


――キーンコーンカーンコーン。


「あ、鳴っちゃった……」


『授業、始まる?』


「うん、ごめんねっ。それじゃ、お大事にね!」


『ん、ありがとな……』


そして、ちょうどその時チャイムが鳴ってしまったので、そこで通話は途切れた。


――ツーツーツー……。


碧空くんのかすれた声が耳から離れなくなる。


電話を切る間際の碧空くんは少し元気がなさそうに感じられて、そのせいか、6時間目の授業中も私はずっとそわそわして落ち着かなかった。


大丈夫だったかな。


39度ってかなりの熱だよね?


今の電話で無理させちゃってたらどうしよう……。


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