【完】もう一度、キミのとなりで。
「ありがとうございましたー」
その日の帰り道、私は電車を降りて駅まで着くと、いつもは寄らないコンビニになんとなく寄ってしまった。
スポーツドリンクやゼリーなんかを買い込んで、店を出る。
さっきの電話で朝から何も食べていないと言っていた碧空くんのことが心配で、結局差し入れを持っていこうなんてバカなことを考えてしまった。
こんなこと、私が出しゃばってするようなことじゃないってわかってる。
だけど、碧空くんの苦しそうな声が頭から離れなくて。
39度も熱があって一人で家に居るなんて、私だったらかなりきついと思うし、彼が困っているときくらい、少しでも助けになれないかな…なんて思ってしまったんだ。
自転車に乗って碧空くんの家まで走る。
黒っぽい屋根の二階建ての大きな家。
閑静な住宅街の中にあるその建物は、中学時代に訪れた時と変わっていなくて、見たらまた懐かしさがこみ上げてきた。
とりあえず、差し入れだけ置いてすぐに帰ろう。