【完】もう一度、キミのとなりで。
「なんかこういうの、初めてじゃないよな?」
「……っ」
微笑みながらこちらを見つめる彼は、やっぱりあの頃と全然変わらない。
笑うと少し眉毛が下がる。いつだって、相手の目をしっかり見て話す碧空くん。
恥ずかしがってすぐにそらしてしまう私とは違って。
その場を優しい空気で包みこんでくれる。
「ふっ。変わんないな、やっぱ。
久しぶり……蛍」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥がじわっと熱くなって、少しだけ泣きそうになってしまった。
だって、碧空くんが私の名前を呼んでくれた……呼び捨てで。
『変わんないな』って言ってくれた。
私のこと、覚えてるの?
もうとっくに忘れられてると思ってたのに……。