【完】もう一度、キミのとなりで。
だけど、矢吹くんに限って、さすがにそれはないと思う。
彼って女の子に興味がなさそうだし。
「そ、そんなわけないよっ。ただ、根が優しいだけだよ」
「えーそお?
でも矢吹くん、私が話しかけても冷たいよ?」
「そうなの?
私にも、いつもは意地悪だよ」
「いやいやいや、蛍には意地悪してるんじゃなくって、好きな子ほどいじめたくなるってやつだって!」
「そ、そんなまさか……!」
「絶対蛍のこと好きなんだって~!」
そう言ってニヤニヤしてる加奈子ちゃんはちょっと楽しそうだ。
「それは絶対にありえないよっ!」
私は必死でそれを否定してみせたけれど、なんだか冷かされているみたいですごく恥ずかしかった。
思わず顔が熱くなってくる。
こんなふうに男の子のことでからかわれるのって、やっぱり慣れないよ。
――ピタッ。