円舞曲はあなたの腕の中で~お嬢様、メイドになって舞踏会に潜入する~
ウィリアムは、ここしばらく
オマリー姉弟の相手をしていた。

自らの屋敷に呼び、
舞踏会に興味を示したので、
こうして連れてきたりもした。

トーマス・オマリーは、
底抜けに明るいし、まだ若いけれど、
ビジネスのセンスもある。

何でも興味本位で突き進む、
とても楽しい青年だが、
一つ困ったことがある。


大の女性好きなのだ。

侯爵家に滞在していた時も、
屋敷を訪ねてくる女性はもちろん、
使用人のメイドにまで、

年頃の娘がいると思えば、
誰にでも言い寄る始末だった。


母親である侯爵家の女主人からも、
何とかしてくれと、
言われるようになっていた。

ビジネスが絡んでくると、
ウィリアムの方も彼の高い身分から、
ビジネスの投資家相手に、
一方的に迷惑だと告げる
わけにもいかない。

彼の立場も難しくなり、
トーマスに対してきつく言えなくなっていた。

何しろ、莫大な資金を投資してくれるのだ。

彼らの協力がなければ、
プルームズベリーに
鉄道を引くという夢は実現しない。

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