円舞曲はあなたの腕の中で~お嬢様、メイドになって舞踏会に潜入する~
トーマスが出て行くと、
ウィリアムは、一層厳しい表情で
エリノアを睨みつけた。

そして、
その怒りはルーカスにも向かった。

「お前、エリノアが
メイドの格好をしているのを見て、
驚かないんだな?

ルーカス、お前は、エリノアが
おかしなことしているのを
知っていたね?」

「申しわけございません、旦那様。
屋敷に来てすぐ、
エリノア様にお会いしました」

ルーカスは、深々と頭を下げた。


ウィリアムは、
エリノアの両腕をつかんだ。

そして、低い恐ろしい声で言う。

「一歩間違えば、どんなことに
なっていたか、分かりますか?」


「ウィリアム?あの、私……」


「いったい、何のつもりですか?
君は、何がしたいんだ?」

凄い形相で睨んでくる。

さすがのエリノアも怯んだ。

「ビリヤード場を聞かれたの。
だから、案内して
少しお話してただけ……

ウィリアムこそ、どうして、
そんなに怖い顔をするの?
トーマスさんが何をしたっていうの?」

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