円舞曲はあなたの腕の中で~お嬢様、メイドになって舞踏会に潜入する~

ウィリアムは、
ベッドにエリノアを放り投げると、
彼女の制服の襟に手をかけた。

エリノアが捕まるまいと暴れたので、
ウィリアムもつい、力を入れてしまった。


本当に悪気はなかった。

だが、安物の薄っぺらな生地は、
面白いように音を立てて
彼の手元から破れて割けていった。

彼の体の下で、エリノアの
きれいな白い肌があらわなる。

ウィリアムはその白さに目を奪われた。

滑らかで、清らかでこれほど
美しい体を見たことがなかった。


「お前、コルセット
つけてなかったのか?」

「だって、苦しんだもの」

ウィリアムにもようやくわかった。

エリノアに対して、どうしようもなく
やるせなく感じること。

どうして彼女の行動に苛立ち、
いちいち落胆されられるのが。

もっと早くに気が付くべきだった。


体は成熟し、魅力的な男を
誘惑するような匂いを発してるのに、
本当にまだ、エリノアは
そういう方面は、まったく子供なのだ。

男っていうものが全然わかっていない。


だが、彼女を見つめる彼の方は、
十分に成熟した一人の男だった。


白い肌に、充分に育った、
豊かなふくらみが見えて、
みぞおちの辺りをぎゅーっと
つかまれるような感覚に陥った。

「くそっ」

今まで抱えたことのない欲望が
あふれて来た。

このなめらかな肌に、
唇を当てたらどうなんだろう。

それを考えただけでくらくらする。

全速力で駆け出しておきながら、
急にブレーキをかけたようなものだ。

彼は、ようやくわずかな理性だけで
持ちこたえていた。
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