円舞曲はあなたの腕の中で~お嬢様、メイドになって舞踏会に潜入する~
ジョンに馬車を横付けしてもらい、
メアリーにはアリスから事情を話して
もらうことにした。

後はメアリーがどうにかしてくれる
だろう。


馬車にミーガンをのせ、屋敷を出ようと
したとき

屋敷の中から、男性が慌てて走ってくる
のが見えた。

男性はすぐに追いついてきて、
エリノアの腕をつかんだ。

追いかけて来たのはトーマスだった。

彼は、エリノアの腕をつかんだまま
言った。

「エリノアさん、申し訳ありません。
これは僕の問題です。僕が彼女を連れて
行きます」

エリノアは、トーマスを落ち着かせるように一呼吸おいてから言った。

「どこに行けばいいのか分かりますか?
あなたはこの辺りの地理に不慣れでしょう?」

トーマスが観念したように項垂れた。

「わかった。申し訳ない。僕も一緒に
連れて行ってください」

「わかったわ。さあ、早く馬車に
乗ってください」

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