BAD & BAD【Ⅱ】
弘也は、何も記されていない手紙の封筒をじろじろ観察する。
「これ、何~?」
「唄子ちゃんから、2人にだって」
「は?」
急激に凍った一音を投下されたって、私には効きませーん。
「迷惑かけてきたお詫びの手紙だって言ってたよ」
「んだよそれ。今更じゃねぇか」
「そうだよね~。詫びられたってなかったことになんかできないし~」
「読まれないのを覚悟で手紙を書いたんだってさ。健気だよね」
「どこがだよ」
ライトブラウンの眼が、ここにはいない唄子ちゃんを凄んでいる。
相変わらず嫌ってるね。
私はただの郵便係だから、無理強いはしない。
「読んであげるのか、破って捨てるのかは、2人の自由だよ」
ちゃんと渡したからね。
私の手元から離れた以上、煮るなり焼くなり、お好きにどうぞ。