零度の華 Ⅰ
普段から演技なんてしない上に、女の子らしく振る舞うことなんてできないあたしが"可哀相な女の子"を演じるのは無理があったかな
ちゃんとしたキャラ設定をしておくべきだったなと今更思ってしまう
しかし、やってしまっては後には戻れない
こうなったらバレるか、演技の必要がないと思った時までこのままでいくしかないな
『普段、あたしが表にでることはない。眠っているから、今回のことも断片的にしか分からないの』
あたしは袖をギュッと掴み、少し震えて見せる
『あの子は、本当は人を危険に晒すような子じゃないの。理由を聞いてもそんなものはないって言うし....。あたしもあの子のことが分からない』
声を震えさせながら言うと効果は抜群のようだ
心が揺れ動くのが見られるのは2人を除いた奴だけ
やはり、鷹見と梟は探りを入れ続けている