零度の華 Ⅰ
『なんで名前?』
「呼びにくいじゃん。2人いるのに名前が一緒だと分からなくなるし」
1つの体に2人の意志が存在するから区別をさせたい
そういうことか、本当のあたしは恐怖の対象でしかないから確実に関わりを避けるためにって考えか
『じゃあ.....お願いしてもいい?』
「勿論!」
愛川は嬉しそうに言う
一応の話は終わったので注文をし、食べながらあたしの名を決めている
あたしはアイスコーヒーを頼み、ストローで氷を混ぜるようにしてその様子を見ていた
「他人事のように見ているな」
普段、口を開けることのない梟が喋った
どうやら、愛川達には聞こえてないようだ
『そんなことないよ。こんな風に何かをしてもらうことなかったからさ、戸惑っているだけ』
危うく素を出しそうになるも飲み込み、もう1人を演じる