24歳、恋愛処女
「どういうつもり?
俺には釘を刺しておいて、自分は彩夏ちゃんを抱くなんて」

「おまえこそ約束破って彩夏を抱いたんだろ」

「開き直り?
兄さんが先に破っておいて」

「後先関係ないだろ。
おまえ、彩夏に無理強いしたんじゃないのか」

「兄さんだってどうなんだよ」

「あの!」

殴り合いの喧嘩を始めそうな勢いのふたりを慌てて止める。

「なに?」

「なんだよ?」

ふたりから睨まれると身が竦んだが、必死で言葉を絞り出す。

「その、悪いのは私、なので」

「そうだよな、悪いのは彩夏ちゃんだ」

「理央!
おまえ自分のやったこと、棚上げして!」
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