２４歳、恋愛処女
ひとりでお店に行って食べるのも確かにおいしんだけど。
ふたりだとさらにおいしいってことを知ってしまったから。

「本気でダイエットしないと、この先厳しいかも」

「それは困りましたね」

荻原さんも箸を置くと、真剣な顔になった。
いや、私は困るけど荻原さんは困らないよね？

「……僕の弟が、上の階のジムでインストラクターをしているんです。
紹介、しましょうか？」

「ほんとですか！？
……あ、すみません」

思いっきり食いついてしまった私に、荻原さんは苦笑いしていた。

「ええ、話しておきます。
だから今日は食べましょう？
あとで、運動すればきっと大丈夫ですから」

「そうですね」

にっこりと笑う荻原さんになんかほっとして、再び箸を持って食べ始める。
結局、締めの雑炊までおいしくいただいた。


「今日はごちそうさまでした」

　
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