24歳、恋愛処女
毎日通ってる割に、知らないことは結構ある。

「こっちはマッサージルーム。
っていってもマッサージ師がいるんじゃなくてマッサージチェアだけど。
それでも最高級の物を置いてあるから、会社帰りにこれだけに寄る人も多い。
ちょうど誰もいないし、試しに座ってみるか?」

にやり、荻原弟さんの片頬が上がったかと思ったら、手を取られて座らされていた。

「理央!」

「ただの体験なんだからいいだろ」

不安そうに私を見る荻原さんに大丈夫だと頷いた。
荻原弟さんがゆっくりと私から離れ、スイッチが入れられる。

「これさ、手もみより気持ちいいんだって。
どう?」

荻原弟さんの手がスイッチから離れると、背中をゆっくりとチェアが揉んでくる。
それがなんだか、気持ちいいというかなんだか変な感じで。

「……ん」

抑えられなくて小さく声を漏らすと、動きが止まった。
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