24歳、恋愛処女
荻原さんからしたら、理央さんが云ってみたいに違ったのかな……?

 
水曜日。
荻原さんと食事。

「ジムの方はどうですか?」

「あっ、……はい」

荻原さんの、レンズの奥の瞳が柔らかく笑って、思わずフォークを落としそうになった。
理央さんにあんなことを云われたせいか、妙に意識してしまう。

「どうかしたんですか?
もしかして、理央になにかされましたか?」

みるみる荻原さんの顔が心配そうに曇っていく。

「えっと。
相変わらずだけど、別に……」

誤魔化すように笑ってみたけど、荻原さんはまだ心配そう。

……これはデートなんですか?

聞いてみたい気がする。
でも、聞いてそうだと返ってきたら、どうしていいのかわからない。
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