24歳、恋愛処女
「恋っていうのはそのペースを乱されることかな。
苦しいし、もう嫌だって思うこともあるけど、止められない。
変わりたくないんだったらこのままでいいと思う。
でも、迷ってるんだったら僕は背中を押すよ」
松本課長の、黒縁眼鏡の奥の目がにっこりと笑って、なぜか荻原さんを思いだした。
向こうは銀縁眼鏡だけど、その奥の優しく笑う瞳が似てると思う。
家に帰ってベッドに寝ころぶと、今日、松本課長に云われたことを考えてた。
いままでずっと、自分のペースを乱されるのが嫌だった。
でも、荻原さんに乱されることになったとしても、もう会わないなんて嫌だと思ってた。
この感情が松本課長の云う通り、恋なんだろうか。
生まれてこのかた二十四年、ずっと避け続けてきた私にはわからない。
……けれど。
少し考えてもいいんじゃないか、そんな気持ちが芽生えてた。
苦しいし、もう嫌だって思うこともあるけど、止められない。
変わりたくないんだったらこのままでいいと思う。
でも、迷ってるんだったら僕は背中を押すよ」
松本課長の、黒縁眼鏡の奥の目がにっこりと笑って、なぜか荻原さんを思いだした。
向こうは銀縁眼鏡だけど、その奥の優しく笑う瞳が似てると思う。
家に帰ってベッドに寝ころぶと、今日、松本課長に云われたことを考えてた。
いままでずっと、自分のペースを乱されるのが嫌だった。
でも、荻原さんに乱されることになったとしても、もう会わないなんて嫌だと思ってた。
この感情が松本課長の云う通り、恋なんだろうか。
生まれてこのかた二十四年、ずっと避け続けてきた私にはわからない。
……けれど。
少し考えてもいいんじゃないか、そんな気持ちが芽生えてた。