空に咲く花とキミを
「うん。それで、いつからなの?」

今のあたしは、ズル休みして迷惑をかけたバイト先に名誉挽回中のため、あまり会えない方が都合が良かった。

「年が明けたら、健康診断やら入寮やらの連絡が来るから、それが済んでからだな」

「そっか、本当に良かったね!……直くん?」

嬉しい話題のはずなのに、直くんの表情が急に曇り始めた。

「ただ…ひとつだけ問題があるんだ」

「問題?」

イヤな予感がして、今すぐこの場を離れなさいと、心の中で警笛が鳴る。

「事故った時の罰金がきた」

「…」

直くんは、自宅に届いたという封書をあたしに見せてくれた。

そこに記載されていた何十万という罰金の額に、あたしは静かに息を吐き出した。

「免停90日なんてたいした話じゃねーけどさ、罰金払えなかったら大変なことになるだろ」

「そうだね…」

あたしは次に直くんが何を言うか想像して、呼吸を整えた。


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