空に咲く花とキミを
じゃあ、どうするの?ーーーそう直くんに聞こうとした時、

「あぁ、こんなところにいた。お疲れ様です。」

松井さんが、汗を拭きながら現れた。

「お疲れ様です。」

あたしと直くんはお昼ごはんを食べる手を止めて、松井さんにあいさつを返した。

「原くん、職場と話がついたから。午後から新しい職場に行きましょう。」

「さすが松井さん。あんな職場、やってられなかったから助かりました。全く…人間のやる仕事じゃなかったですよ。」

あたしには一言も言わなかったけど、直くんは仕事がキツくて松井さんに助けを求めていたそうだ。

”あんな職場”とか、”人間のやる仕事じゃない”とか言ってるけど、直くんが付いて行けなかっただけじゃないのかな……。

自分のことを棚に上げて周りのせいにする直くんの言葉に、あたしは違和感を覚えた。

「今回は、原くんのヤル気に免じて一肌脱いだけど、もう異動はできないからね。」

2人の間でどんな会話がなされたか知らないけど、直くんはうまいこと言って異動先をさがしてもらったんだろうな…。


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