sugar days〜弁護士のカレは愛情過多〜
まさか“報酬”が自分自身だなんて夢にも思わないから、あの報告書を目にした時は世界が真っ暗になってしまうような絶望だった。
誤解だったとわかった今でも、あんな紛らわしいものその辺に捨てておかないでよね、と思う。私と一緒に、みーちゃんまで悲しませちゃったし。
「ところで、千那」
私よりも先にカクテルを飲み干し、コト、と静かにグラスをカウンターに置いた彼。
顔を上げると、情熱の滲んだ眼差しにとらえられて、心臓がきゅう、と鳴った。
……そんな目でじっと見ないでください。寿命が縮んじゃう。
ドキドキしながらも彼から目を離せないでいると、知的な薄い唇が、小さく囁く。
「あの夜約束したこと、覚えてるか?」
「え……?」
何か、約束したっけ……?
私はどぎまぎしながら記憶を巡らせる。
「まあ、覚えてなくても無理ないけどな。アレの最中のことだから」
……やばい、全然記憶にない。アレの最中って言っても、覚えているのはとてつもない快感と、あられもなく乱れる自分と、セクシーすぎる詠吾さんのあれやこれや……。
とにかく、肉体的なことばかりで会話の内容なんてすっかり頭から抜け落ちてるみたい。