【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
「そんな時に、違う人に告白されたの。好きだって言われた。それを聞いたら、わけがわからなくなって」
「どうして?」
涼兄は、私の話を止めることをしない。ただ聞いてくれている。
大人な涼兄がいつも羨ましくて憧れ。自慢の兄だ。
「怖かったの。それに羨ましかった。あんなふうに人を好きになって、素直に告白出来るってことが」
「どうして怖いんだ?」
「だって、私には彼みたいに真っ直ぐに人を愛したことがない。友達か恋人かの天秤にかける私って、本当に黒くて邪悪で酷い奴だって思ったら……」
涼兄が私の頭に手を置く。
それが嬉しくて、辛くなる。涙が止まらない。
「人を好きになる以前に、私には恋愛感情が足りない。あんなふうに人を愛することが怖い。だから告白されたことが怖くて、その感情を受け入れられなかったの」