呪われ姫と強運の髭騎士
◇◇◇◇
日が暮れてからようやく着いた宿街。
宿街に着いたのが遅かったから、一部屋しか取れなかった。とクレモンが言った。
貴族御用達の宿や王室専用の別宅を利用すれば良いのに、
「資金は限られております。最初から贅沢はいけません」
とアニエス。
(頭、固いよ。だから武人は嫌なんだ)
クリスも必要以上に贅沢はしない、と口喧しいくて。
金を使って遊ぶことより、身体を使って鍛練している方が心身の健康に良い――なんて。
(たまに遊んでも良いじゃないか)
――たまに、ではなく毎日ほとんど――ということにセヴランは気付いていない。
日が暮れてからようやく着いた宿街。
宿街に着いたのが遅かったから、一部屋しか取れなかった。とクレモンが言った。
貴族御用達の宿や王室専用の別宅を利用すれば良いのに、
「資金は限られております。最初から贅沢はいけません」
とアニエス。
(頭、固いよ。だから武人は嫌なんだ)
クリスも必要以上に贅沢はしない、と口喧しいくて。
金を使って遊ぶことより、身体を使って鍛練している方が心身の健康に良い――なんて。
(たまに遊んでも良いじゃないか)
――たまに、ではなく毎日ほとんど――ということにセヴランは気付いていない。