誰にも言えない秘密の結婚



次の日。


昨日は早退して、すぐにベッドに入って寝た。


すぐに意識がなくなり、拓海さんが帰って来たのも知らないくらい。


沢山寝たから今日は仕事に行けるだろうと思っていたのに、ベッドから起き上がることが出来なかった。


体調が良くなるどころか、昨日より悪くなってるような気がする。


寒気と冷や汗、頭もガンガンと痛い。



「明?」



部屋のドアの前で拓海さんの声が聞こえたけど、返事が出来ない。



「入るよ?」



ドアを開けて、拓海さんが部屋に入って来た。



「体調はどう?」



拓海さんはそう言って、頬を撫でてきた。


身体がビクンと揺れ、こんな時でも私の胸はドクリと跳ね上がる。



「明?熱あるんじゃない?」



やっぱり……。


この寒気と冷や汗は熱からきてるものだったんだ。




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