誰にも言えない秘密の結婚
「キミのことが、好きだから……」
拓海さんの突然の告白。
「こ、こんな時に、冗談はやめて、下さい……」
これは冗談だよね?
重い雰囲気を明るくするための拓海さんの冗談。
「冗談じゃないよ」
「えっ?だって、拓海さんは……」
ミナちゃんのことが今でも忘れられないんだよね?
ミナちゃんのことが好きで愛おしくて仕方ないんだよね?
「ミナのことは忘れたわけじゃないよ?」
「じゃあ、何で……」
「プロポーズした時はね、確かに明のことは嫌いじゃなかったけど、恋愛感情としての好きかって言われたらわからなかった」
あー……確かそんなこと言ってたよね……。
「あいつらに怒鳴られ、無視されても耐えて我慢して、そんな明とミナを重ねて見ていたのかもしれない……」
ミナちゃんも拓海さんへの手紙では明るく振舞っていた。
でも本当は孤独で居場所もなくて……。
「俺ね、実はミナを失って、もう人を愛することをやめようって思ったんだ……。だけど明に出会って、明を見ていて、さっきも言ったけどミナと重なる部分があって、その時に明を助けたいと思ったんだ……」
「だから逃げ道を作るためにプロポーズしてくれたんですよね?」
「うん……」