誰にも言えない秘密の結婚




「だから最初は同情だった……でもね、明と一緒に過ごす時間が多くなって……明のことが、だんだん愛おしくなって……ミナと同じくらい大切な存在で……」


「拓海さん、私……拓海さんと結婚するまで、男性とお付き合いしたことが、なくて……」


「うん」


「だから、その……そんなこと言われたら……私……勘違い、しちゃいます……」


「勘違いていいよ」



拓海さんはそう言って笑顔を見せた。



「プロポーズした時に言ったよね?結婚から始まる恋愛もあっていいんじゃない?って」



私はコクンと頷いた。



「俺は、結婚して明に恋してるよ?」



私の目から涙が溢れてきた。


ポタポタと流れ落ちる涙を拭っても拭っても溢れてくる。


顔を覆って泣く私に、拓海さんは頭を優しく撫でてきた。


そして……。


私の腕を引っ張り、身体をギュッと抱きしめる。




< 172 / 302 >

この作品をシェア

pagetop