誰にも言えない秘密の結婚



振り返ると、笑顔の拓海さんが立っていた。



「何、見てたの?」



私に近付いてくる拓海さん。


拓海さんの足音と同じリズムで、私の胸がドキドキと鳴っている。



「夜景を……」



そう言った時、私の背中に衝撃が走った。



「拓海、さん?」



その衝撃は拓海さんが私を後ろからギュッと抱きしめたものだった。



「明……」



耳元で私の名前を囁く拓海さん。



「ん、ん?」


「好きだよ……」



そう言った拓海さんの腕に力が入る。



「明のこと、好きだよ……」



拓海さんは私の首筋に顔を埋める。


フワッと香るシャンプーの匂い。


同じシャンプーを使ってるはずなのに、それが麻薬のようにクラクラさせる。





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