誰にも言えない秘密の結婚



事務所に戻ると、みんなが一斉に私を見る。


自分の席に座る。


お弁当を食べる気にもならず、手をつけてないお弁当箱の蓋を閉め、ハンカチで包んだ。



「吉田?食べ過ぎ?」



坂上さんがそう聞いてきて、後藤さんたちがケラケラ笑う。



「…………かも、しれない、ですね」



私はそう言って苦笑いを見せる。



「ただの食べ過ぎならいいけど、風邪とかインフルとかだったらやめてよ?これから年末に向けて忙しいのにさ。移されたらたまったもんじゃない」



そう言ったのは西山さん。



「もしかしてさぁ、悪阻じゃねぇの?」



後藤さんがそう言ってケラケラ笑う。


私の肩がビクンと揺れる。



「えー!悪阻とかないでしょー!吉田だよ?誰も相手にしないって!」



有本さんはクスクス笑いながら私を見る。



「まぁ、確かにな。吉田の裸見たって、勃つもんも勃たねぇよな。もしそんなヤツいるなら見てみてぇよ」



後藤の言葉に大爆笑が起こる。


いつものこと。


私は下を向いて、グッと堪えていた。


その時……。




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