誰にも言えない秘密の結婚
「拓海さん、仕事……」
「今日は戻らないよ?明と一緒にいるから」
「ダメだよ」
「大丈夫。事務所に戻らないだけで、家で仕事するから。リビングにいるから何かあったら呼んで?」
その場から立ち上がり、私の頭を撫でた拓海さん。
私は拓海さんの服の袖口をギュッと掴んだ。
「明?どうしたの?」
「私もリビングに行く」
「ダメ。明はここで寝てて?」
「嫌だ。拓海さんと一緒がいい」
そう言った私の顔を見て、拓海さんは少し困ったように笑った。
「俺は、明に弱いな……。わかった、そんな可愛いこと言われたら何も言えないよ」
拓海さんはそう言って、私をお姫様抱っこした。
「その代わり、ソファの上で横になること」
「わかった」
私はそう言って、拓海さんの首に手を回した。
ギュッと密着した身体。
拓海さんの匂いが鼻を掠める。
大好きな拓海さんの匂い。
落ち着く。