誰にも言えない秘密の結婚



リビングのソファに寝かされ、身体に毛布をかけてくれた。


拓海さんはダイニングテーブルの上にノートパソコンを広げ、仕事を始める。


眠いな……。


そう思い、ウトウトし始めた時、再び強烈な吐き気に襲われた。



「…………うっ!」



手で口を押さえ、リビングを出てトイレに駆け込む。


床に座り、便器に顔を突っ込み吐いていく。



「明!?」



拓海さんの私を呼ぶ声が聞こえ、拓海さんがトイレに入って来た。



「明?大丈夫?」



コクコク頷くことしかできない私。


拓海さんは私の横にしゃがみ、私の背中をさすってくれる。



「拓海、さん……汚い、から……」


「汚くなんかないよ?」


「で、でも……うぇっ……!」


「辛いな……」



そう言って、背中をさすり続ける拓海さん。



「代われるものなら代わってあげたいよ……」


「うぅ……はぁ……はぁ……」



手で口を拭う。


お昼を食べてなかったからか、胃液しか出ない。


少し落ち着いたところに、拓海さんがトイレにかけてあったタオルを取って渡してくれた。




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