誰にも言えない秘密の結婚
ゼリーを食べて、横になっていたら、いつの間にか寝ていた。
玄関の呼び鈴の音で目が覚めた。
拓海さんが玄関に出る。
しばらくして廊下を歩く2つの足音と2人の会話。
1人は拓海さん、もう1人は社長だった。
リビングに2人が入って来て、身体を起こそうとしたけど、社長に止められた。
「明ちゃん、大丈夫?」
「はい、ご迷惑をおかけして……」
「あぁん、気にしないで?」
社長はそう言って笑うと、ダイニングテーブルの上に持っていた荷物をドンっと置いた。
「これ、何?」
「食い物をいろいろと……」
スーパーの大袋2つ分。
拓海さんが袋の中をダイニングテーブルの上に出していく。
「スポーツドリンクに栄養補助食品に栄養ドリンクって……それに、何だよ、この大量の肉は……」
「いや、だって、嫁さんに聞いたら栄養のあるものを持って行けって……」
「だからって、栄養補助食品とドリンクはないだろ」
そう言って拓海さんはケラケラ笑う。
「でも、ありがとうな」
「お、おう」
拓海さんは出したものを袋に入れ直し、キッチンに持っていく。
「コーヒーでも淹れようか?」
「あぁ」
社長はそう言って、ダイニングテーブルの椅子に座った。