誰にも言えない秘密の結婚



面会時間が終わる30分前。


社長が再び病室に来た。


今度は有本さんを連れて……。



「空翔!お前っ!」



拓海さんが勢いよく椅子から立ち上がる。



「何で有本を連れて来た?」


「優香ちゃんが謝りたいって言うから……」


「はっ?そんな言葉を信じて連れて来たのかよ?」



有本さんはオドオドして、今にも泣きそうな顔をしてる。



「こいつは、俺たちの子供を殺そうとしたんだぞ?それを今更、謝りたいって……。信用できると思うか?」



下を向き、唇をギュッと噛みしめる有本さん。



「拓海さん、社長、有本さんと2人きりにしてもらっていいですか?」


「明!」


「いいから……。ねっ?」



私は拓海さんに笑顔を見せた。



「何かあったら、大声出すんだよ?」



拓海さんはそう言って、頭を撫でると、社長と病室を出て行った。




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