誰にも言えない秘密の結婚



有本さんは、小さな可愛くラッピングされたお菓子を置いて帰って行った。


それと入れ替わるように社長と拓海さんが入って来る。



「明?大丈夫だった?」


「うん」


「良かった。で、何を話ししたの?」


「秘密。私と有本さんだけの秘密だよ」



私はそう言ってクスリと笑った。



「社長……」


「ん?」


「私、仕事辞めます……」


「えっ?」


「明?」


「急で申し訳ないと思ってます。就活でボロボロだった私を拾って頂いて感謝してます……でも、これからは拓海さんと赤ちゃんとの時間を大切にしていこうと思ってます……」



赤ちゃんのお世話をして、拓海さんにご飯を作って、拓海さんの帰りを待って……。


そんな普通で平凡な時間。




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