誰にも言えない秘密の結婚




「それからさ、今日は夏を実家に泊まらせて2人きりで過ごさない?」


「えっ?」


「夏が生まれてから2人きりの時間ってなかったろ?」


「うん」



確かに、夏が生まれて、拓海さんも私も子育てに仕事に一生懸命で、夫婦で過ごす時間はなくなっていた。



「恋人同士に戻って、2人の時間を楽しもう?」


「恋人同士って……」



私はそこでクスクス笑った。



「えっ?何?何で笑うの?」


「だって、私と拓海さんは交際0日で結婚したから」


「あ、そっか」



拓海さんもクスクス笑う。



「じゃあ、初めての恋人同士だね」


「うん」



拓海さんはそう言って、繋いだ手を少し緩めて、指を絡ませてきた。




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