誰にも言えない秘密の結婚




「とりあえず実家に電話して聞いてみなきゃ」


「そうだね。でも、お義父さんもお義母さんも喜んで預かってくれるよ」


「そうだね」



夏が生まれて、お父さんもお母さんも夏への溺愛っぷりが半端ない。


連れて行ったら、抱いて離さないし。


しかも手ぶらで行っても何日でも泊まれるくらいのものが実家には揃ってる。


だけど、1人で泊まらせるのは初めてだから不安もあるけど……。


私は公園のベンチに座って、スマホを取り出して実家に電話した。



『はい、吉田でございます』


「あ、お母さん?」


『明?結婚式、終わった?』


「うん。なっちゃんは?」


『ジィジと昼寝してる』



昼寝って、もう夕方だけど……。


てか、一緒に昼寝って、想像しただけで笑いが込み上げてくる。



「あのさ、お母さん?今日、なっちゃんを泊まらせたいんだけど、いいかな?」


『いいに決まってるでしょ?お父さんが喜ぶわ』


「良かった。明日の昼くらいまでには迎えに行くから」


『なっちゃんが生まれて、初めてでしょ?夫婦2人で過ごすのは』


「うん」


『こっちのことは気にしないで楽しみなさい。たまには2人の時間も必要よ?』


「ありがとう」


『いいのよ。お父さんもお母さんも、なっちゃんと過ごせるのは嬉しいし、じゃあ、拓海さんに宜しくね!』


「うん」



電話を切った。




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