誰にも言えない秘密の結婚




「どうだった?」



隣に座っていた拓海さんがそう聞いてきた。



「預かってくれるって」


「そっか」


「うん」


「じゃあ、行こうか?」



拓海さんはベンチから立ち上がると、私の手を引っ張った。


手の指を絡ませて、ギュッと握る。


そのまま歩き出した拓海さん。


駅に行き、電車に乗ったけど、家の方向とは反対の路線。



「拓海さん?反対方向じゃない?」



そう聞いても笑うだけの拓海さん。


電車に揺られ、2駅目で降りた。




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