朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
結婚式二日前。今日は朝食会もなく、穏やかな朝を過ごした。ただ一緒にいるボートレイト伯爵は、ずっと暗い顔をしていた。早く国王を殺せと言っているような無言の圧力。
「ねえ、伯爵。今日はどこかへ出かけたいわ。国王に許可をもらいに行きましょう」
「お出かけですか?」
顔を上げて私をにらむ伯爵。
「ええ……だってほら、明日は結婚の儀前日でしょ。それ以降は公務以外ではしばらく宮殿から出られないと思うのよ」
もそもそと話している途中から伯爵の顔が赤くなってきた。鼻の下の髭がピンと立ち上がりそうなくらい怒った顔の彼は、立ち上がって怒鳴った。
「本気であの国王と結婚なさるような口ぶりはやめていただきたい! 猶予がないと言ったはずです!」
怒鳴られてビクッと背中が震える。
「ねえ、でも……暗殺は本当に現実的じゃないわ。私があの国王と仲良くなって、アミルカ王族の生活レベルを上げてもらえるように頼んでみる。国民だってそうよ。戦争再開なんてしたら、どれだけの人を巻き込んで悲しませると思うの」
「聞きたくありません」
「聞いてよ」
「王女はアミルカを裏切るおつもりか。こうしている間にもアミルカの兵士たちは準備を進めているのですぞ」
「えっ?」