朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令


次の日。いよいよ結婚式前日になった。だけど、浮かれてはいられない。私とエドガーは早朝からボートレイト伯爵が閉じ込められている地下牢へ向かった。

暗い階段をエドガーに手を引かれて降りる。鉄の重い扉を二重になった鍵で開けると、そこに四つの牢が二つずつ向かいあっていた。


「今は別の場所に刑務所ができている。ここはあまり使っていない」


エドガーの言葉通り、奥と手前、三つの牢は誰もいなかった。残り一つの牢の中に、ボートレイト伯爵が膝を抱えて座っている。


「伯爵、伯爵起きて。私よ」


鉄格子をつかんで呼びかけると、伯爵がハッと顔を上げた。いつも丁寧になでつけられている髪は乱れていて、上を向いていたヒゲはだらんと下がってしまっている。それだけで、いつもより余計に年をとって見えた。


「王女様……」


疲れ切ったその顔を見たら、胸が痛くなった。


「ごめんなさい伯爵。私がなかなかはっきりしなかったから……」


もっと早く、伯爵やお母様を説得するべきだった。周りに流されてずるずると引っ張ってしまったのがいけなかったんだ。


「いいえ。これは私が勝手にやったこと」


私に余計な罪を被せまいとしているんだろう。伯爵は首を横に振って否定する。


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